飴売爺爺
- 2017年6月1日
- 読了時間: 2分
飴売爺爺がやってきて、
子どもたちは喜んでいた。
私はそれを遠くに眺め、
「彼とは仲良くしないといけないな」
と、きちんとわかっていた。
飴売爺爺はやってきて、
難しい漢詩を詠むから本当にいやになる。
「スモモの味をいただくよ」
私はこれ以上漢詩を聞きたくなかった。
大きなバスが中国からやってきて、
漢字を話す人々がその中には詰まっていた。
私はスモモの真っ赤な飴を舐めながら、
中国人たちを眺めていた。
飴売爺爺は愛国心を全く持っていなかった。
日本人と韓国人と中国人の違いさえ分かっていなかった。
だから彼は、中国の人々にスモモの飴を売ることができたのだ。
私は孤児根性の付け根部分にいた。
だから、飴売爺爺のことを軽蔑していた。
大衆に迎合して自分を蔑むことができればどんなに楽だろうか。
本当は飴売爺爺のことを尊敬していたのだろうか。
たいしてうまくもない真っ赤な砂糖の塊を売り、
飴売爺爺は生きていた。
私は透明な誇りをもって、霞を食べて生きていた。
中国人が地球に増える度、
飴売爺爺は潤っていった。
おそらく彼は中国人なのだろう。
だから漢詩が好きなのだろう。
私は間違っていないと思っていた。
だけど100人が私の間違いを指摘した。
すると私も自分が間違っていたと認める。
認めた後で、地球はやっぱり回っていたと誰かが言う。
彼が死んだ後で。
彼が死んでしまった後で。
死ななければ、真実は分からない。
いつだって、死なないことには誰も態度を軟化させない。
飴売爺爺には関係ない。
彼に媚び諂った者だけが見られる世界があるのだ。
神は遍在であると、
君はその時初めて知るのであろう。
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