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マイナスドライバー

  • 2017年3月29日
  • 読了時間: 3分

Driver

朝、4時30分に1歳が起きる。

5時まであやしても寝ないのでそのまま起きる。

抱っこして1階へ降り、洗濯機を回す。

おむつがパンパンで抱っこした股間からおしっこが漏れ出す。

「冷たいからおむつ替えようね」

そう言って1歳を床に降ろすと火がついたように泣き出す。

おむつと着替えとワセリンを用意して大泣きの1歳の着替えを済ませる。

そのまま30分抱っこしてあやしてみても1歳は眠るどころかだんだんとご機嫌になってくる。

「ママ、遊ぼうぜ」

1歳をくすぐったり、キスしたり、マッサージしたりして洗濯機が回っている間ご機嫌をとる。

パパが起きてきて、にこにこして30分自分の支度をしてごみを持って出ていく。

1歳はぐずぐずして洗濯物を干している私の足にまとわりつく。

そのうちにぐずぐずがひどくなるので、1歳にモンキーバナナを与える。

1歳の食事の間に0655の時間になっている。

真心ブラザーズの「朝が来た」を聞くとご機嫌になる姉3歳。

間に合うように彼女を起こす。

毎朝、思う。

真心ブラザーズと言ったら、サマーヌードなんだぜ、本当は、と。

その後、猫や犬の歌が始まって、

はなかっぱとか、ピタゴラスイッチとかが始まる。

私は、3歳のご機嫌を損なわれないように、

「チョコのサクサクコーンフレークとジャムのサンドイッチどっちがいい?」

とか聞いて、

3歳はお姫様みたいに

「じゃあ、チョコのサクサク。牛乳たっぷりかけて」

と命令するから、私は奴隷みたいにきちんと言いつけを守ってチョコのサクサクミルクたっぷりを作ったのに、

「やっぱりジャムのパンパン」

とか、へそを曲げる。

ジャムとパンを用意して、3歳に渡す。

3歳がジャムサンドを作っていると、1歳が3歳にちょっかいを出す。

3歳は心底怒り、私に1歳をおんぶするように命令を下す。

「はいはい、分かりました」

そう言って、1歳11キロをおんぶして洗濯物の続きを干す。

洗濯物を干し終えると顔を洗って、髪をとかして、化粧をする。

そのうちに3歳が食事を終えるので、着替えを用意する。

これはいやとか、こっちがいいとか、ひどくこだわるくせに

ぎくしゃくな格好になるけど、めんどうなのでいいなりに着替えさせる。

髪の毛をしばってあげようとするけど、

これにも一生の時間がかかる。

ピンクのゴムがいいとか、リボンのついたやつとか、

三つ編みがいいとか、おだんごがいいとか、

ふたつ結びって言ったくせに、やっぱりひとつむすびとか。

育児書には子どもにいらっとしたときは

「10秒待ってあげましょう。

その10秒が愛の貯金になります」

とか書いてあるけど、

そんなの忘れて怒ってる。

「大丈夫。とってもかわいいから」

そう言って時間切れで結局ひっつめ髪。

言うこと素直に聞いてくれたらふたつ結びの3つ編みにできたのに。

最後は怒りながら荷物を持って車に乗り込む。

3歳は号泣して、

「どうしてそんなに怒るの?そんなに怒らなくてもいいじゃない」

と言う。

毎朝、彼女を泣かせてしまう。

だけど、ママには7時50分というタイムリミットがあって、

それを過ぎちゃうと遅刻しちゃうんだ。

毎朝、ごめんねって言って、買い置きしてあるこんにゃくゼリーを車の中で渡す。

「今日は、桃だね」

と、3歳は私を許してくれる。

ひどいセンスの服を着て、ひっつめ髪で、

口の周りにジャムがつきまくってる3歳を見ると、

罪悪感と愛おしさでいっぱいになる。

私の1歳と3歳。

やるせない保育園行きの車の中ではせめてもの罪滅ぼし。

太陽さんの真似かアニメのテーマ曲を歌って楽しませる。

「ママ、明日のゼリーは何味?」

「明日はね、キュウリ味」

「え、キュウリ苦いじゃん。野菜はゼリーにならないの」

分かっている。

この忙しい日々を振り返ったら、

毎日がきらきらした思い出となっていることを。

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